2006年 キャリア入社
リスクマネジメントは、企業価値を高める武器になる
木村 みさ
執行役員 パートナー
Risk Consulting
T. K
新卒で総合電機メーカーへ入社し調達業務を経験、その後、市役所での公共事業のリスク管理、税理士法人での国際税務を経て、2022年にKPMGコンサルティングへキャリア入社。税務という一領域にとどまらず、企業グループ全体の課題を幅広く・深く解決したいという想いから、グローバルガバナンス(海外子会社管理)の道へ進んだ。現在はマネジャーとして、クライアントのマネジメント層と伴走しながら「答えのない問い」に挑む。休日は子どもと昆虫採集や川遊びで自然のなかでのリフレッシュや趣味のウイスキーを楽しむ。米国公認会計士。大阪オフィス所属。
私にとって、KPMGコンサルティングは4社目になります。新卒では総合電機メーカーで調達関連の仕事を、2社目は市役所で公共事業のリスク管理に携わりました。ここで会計士や弁護士の方々と協働するなかで会計の面白さに触れ、米国公認会計士の資格を取得。その専門性を活かしたいと考え、3社目の税理士法人では国際税務を担当しました。
大学では法学部で国際関係や国際法、いまでいう地政学のような領域を学んでいました。振り返ると、国際的なテーマやリスクへの関心という点で、当時から現在の仕事に通じる素地はあったのだと思います。
転職の決め手は、「もっと広く、深く課題を解決したい」という想いでした。税務の仕事自体は面白かったのですが、クライアントの抱える課題は本来とても広いのに、そのうち税務に落ちる部分だけを見ることになります。実際、税務上のトラブルは、情報が正しく共有されていない、人材が育っていない、子会社買収時の検討が不十分だった、といった会社全体の問題が波及して起きていることが少なくありません。であれば、もう少し深く・全体から課題を見られる仕事のほうが本質的な解決ができると考え、いまのグローバルガバナンスの領域にたどり着きました。
同じような領域は他社にもありますが、監査法人主体だと会計にフォーカスが寄る、インダストリーで区切ると特定業界に限られる、といった違いがあります。そのなかで、自分のやりたいことに一番近い動き方ができる環境がKPMGコンサルティングでした。入社後に感じたギャップはほとんどなく、やりたかったことができている、というのが正直な実感です。
現在は、海外子会社管理やグループ会社管理といった、グローバルレベルでの企業グループ全体のガバナンスに関わる仕事をしています。カウンターパートはクライアント企業のマネジメント層に近い方々が中心です。とくに昨今は「海外子会社をどうしていくか」が企業にとって非常に大きなテーマになっており、私たちの意見がクライアントの経営に与える影響も大きく、そのスケールの大きさに、面白さを感じています。
この仕事の醍醐味は、「答えを出すのが非常に難しい問い」に向き合えることです。そもそも明確な答えが存在しない領域で、私たちの側から「こうしたほうがよいのではないか」という解を生み出していく。いわばゼロから一を生む作業で、大変ではありますが、そこにこそ手応えがあります。
担当するクライアントの業界は、製造業・建設業・小売など実にさまざまです。ガバナンスの基本的な考え方は共通していますが、事業特性によって重視すべき論点は異なります。例えば、海外子会社への権限委譲をどこまで認めるのか、本社はどのようにモニタリングすべきかといった論点もあれば、品質やコンプライアンスを企業グループ横断でどのように管理するかがテーマになることもあります。他社事例がそのまま当てはまるわけではないので、案件ごとに一度リセットし、きちんとインプットし直して考える。そこが難しさであり、力の見せどころでもあります。
海外案件では移動や時差対応など大変な面もありますが、その分だけ新しい視点や学びを得られる機会も多くあります。それでも、タイ、マレーシア、中国、インドなど、訪れた先々でKPMGの現地メンバーと一緒に仕事ができ、KPMGというグローバルネットワークの一員として働いていることを実感できる瞬間には、この規模ならではの壮大さを感じます。
これまでのプロジェクト経験のなかで、とくに印象に残っているのは、当初想定していたプロジェクトの目的や成果物と、実際に関係者が抱えていた悩みや解決したいことに大きなギャップがあった案件です。キックオフの場で「自分たちはそんなことをやるとは聞いていない」と発言が出て、関係者間でのギャップが明らかになり、まずは関係者一人ひとり、各部署との対話を重ねながら、「本当に解決すべき課題は何か」を整理するところからスタートしました。そのうえで、プロジェクトの目的や対象範囲を組み立て直し、関係者が納得できる方向性をつくっていきました。専門性はもちろん大切ですが、クライアントの話を丁寧に聞き、課題を見極め、進むべき方向について共通認識をつくる力も問われます。これこそがコンサルタントの本質的な付加価値だと感じています。
入社してからの成長は、大きく3つあります。1つ目は、課題を構造的に読み解く力です。クライアントが抱える悩みと、企業グループ全体として向き合うべき経営課題は、必ずしも一致しているとは限りません。入社当初は個別の相談事項をそのまま捉えることが多かったのですが、現在はグローバルガバナンスの専門家として、単一の課題をより大きな経営課題の体系の中で整理し直し、課題同士のつながりや根本原因を見極めながら、優先的に取り組むべき論点を構造的に整理できるようになったと感じています。
2つ目は、正解のないテーマに対して、自分で仮説を立て、推進する力です。前職の税務では法令やガイドラインという明確な拠り所がありましたが、現在の仕事は、課題の内容もクライアントごとに大きく異なる傾向があり、必ずしも正解やフレームワークが用意されているわけではありません。そうしたなかで、自分なりの考えや仮説を持って議論をリードし、関係者とともに解決策を形にしていく力が身についたことは、大きな財産だと感じています。
3つ目は、多様な価値観を持つメンバーと成果を生み出すマネジメント力です。マネジャーとして大切にしているのは、「自分と相手は違う人間だ」という前提に立つこと。答えのない仕事だからこそ、つい自分の考えを押し付けたり、意見を聞いているつもりが“答え合わせ”になったりしがちです。そうではなく、メンバー一人ひとりの価値観や仕事への向き合い方を尊重したいと思っています。キャリア観や働き方、ライフステージは人それぞれ異なるため、一律の正解を求めるのではなく、それぞれの強みや状況を踏まえながらチームとして成果を出すことを意識しています。
結論や「こうすべき」をあまり言わず、選択肢とその先にあるトレードオフを整理して示すようにしています。本人の考えを聞きながら、どのように働き、どのような経験を積んでいきたいかを一緒に整理するようにしています。また、ライフステージの変化などによって、これまでと同じように時間を使うことが難しくなる場面もあります。そうしたときに一人で抱え込まず、安心して相談できる環境をつくり、できない部分はチームで支え合う。本人が納得できる形で仕事と成長を両立できるよう支援することを大切にしています。
KPMGコンサルティングのカルチャーとして感じるのは、穏やかな人が多いことです。4社を経験してきたからこそ思うのですが、「まず相手の意見に耳を傾ける」「異なる考え方も尊重する」という姿勢が、基本的な流儀として根づいています。加えて、仕事そのものを面白いと思っている人が多い。仕事は割り切ってプライベートの時間や趣味に注力するという考え方の人はあまりおらず、趣味も仕事もどちらも楽しむ、という前向きな人が集まっています。実際にKPMGコンサルティングを退職し新しいキャリアへ進んだメンバーを見ても、私が知る限り、ネガティブな理由というより、「次はこんな挑戦がしたい」という前向きな動機が多く、仕事を通じた成長や挑戦を大切にする人が集まっているのだと思います。
そして、こうした前向きな空気は、一人ひとりの挑戦を後押しする風土にもつながっています。私の所属するStrategic Risk & Sustainabilityでの象徴的な一例が、若手のうちから海外に関われることです。私のチームでは、新卒で昨年入社したメンバーが、欧州や東南アジア各国への海外出張に実際に参加し活躍しています。パートナーと若手メンバーの少人数で出張することもありますが、若手だから補助的な役割に限られるわけではありません。現地でのヒアリングを主体的に進め、得られた情報から課題や論点を導き出すなど、1人の戦力として重要な役割を担います。年次にかかわらず、挑戦したいという意欲と準備があれば、責任ある仕事を任せてもらえる。それが、この会社ならではの魅力だと感じています。
もちろん、海外案件に限らず、希望するテーマや役割に挑戦するためには、日々の積み重ねが欠かせません。求められるのは、専門性を磨き続けることに加え、クライアントの課題を自分ごととして捉え、より良い成果を届けようと真摯に向き合う姿勢です。KPMGコンサルティングには挑戦を後押しする環境がありますが、機会を価値に変えるためには、プロフェッショナルとして自らを高め続けることが必要です。基礎ができてこそ自由に動け、その土台があってはじめて挑戦を重ね、専門性を極めていける。だからこそ、そうした姿勢を持つ人には、若手であっても大きな機会を託したいと思っています。
そして私自身の目標は、専門分野で「このことならKPMGコンサルティング、そしてあの人」と社内外から思ってもらえる存在になること。さらに、一緒に働くメンバーが「この仕事を通じて成長できた」と感じられる関わりにコミットしていきたい。私たちの仕事は直接的には企業の経営を支える仕事ですが、その先にはもっと大きな意味があると思っています。異なる価値観や文化を持つ人々が、不必要な対立や分断ではなく、互いを尊重しながら協働できる社会を支えること。企業や組織が健全に機能し、多様な人々が力を発揮できる環境づくりに貢献することも、その1つだと思っています。日々の仕事の成果が、ひいては世界にポジティブな影響を及ぼせたら――そう考えながら、日々仕事に向き合っています。
KPMGコンサルティングに入社
マネジャーに昇格
業務開始・情報整理
クライアントや海外KPMGメンバーからのメール・チャットを確認。進行中プロジェクトの状況を整理し、その日の優先事項や論点を確認。
プロジェクト推進・資料レビュー
メンバーが作成した分析資料や提案資料をレビュー。クライアントが抱える課題を企業グループ全体の経営課題としてどう整理するか、論点やストーリーラインを検討。
クライアント打ち合わせ
プロジェクト定例会議に参加。進捗確認に加え、クライアントが抱える新たな課題や論点について議論し、今後の方向性を整理。
ランチ
チームメンバーや同僚とランチ。プロジェクト以外の話題も含めてコミュニケーションを取る貴重な時間。大阪オフィスの近くにはリーズナブルな価格で美味しいお店がたくさんあるので、ランチタイムが楽しい。
クライアントワークショップ
クライアントの部門責任者や経営層とのワークショップを実施。企業グループ全体の課題や目指す姿について議論し、今後の方向性を整理。
メンバーとの1on1・相談対応
担当メンバーとの1on1や業務相談。プロジェクトの進め方だけでなく、キャリアや働き方についても対話。
プロジェクトディスカッション
チームメンバーと論点整理や仮説検討を実施。クライアントへの提案内容や今後のアプローチをブラッシュアップ。
KPMGの海外ファームメンバーとの打ち合わせ
KPMGの海外ファームメンバーと情報共有。現地法人の状況や新規サービス開発状況、海外プロジェクトの進め方について意見交換。
一旦業務終了・家族との時間
保育園のお迎えや夕食など、家族との時間を過ごす。プロジェクトの状況に応じて柔軟にスケジュールを調整。
メール確認・資料レビューなどの簡易作業
子どもの就寝後に再度ログイン。メール確認や資料レビューなど、集中して取り組める作業を進める。
業務終了
翌日の予定やToDoを確認して業務終了。