KPMGコンサルティング(以下、KC)では今秋から新たな取組みとして「大学生向けの課題発見・解決力学習プログラム」を開始しました。これまで、このプロボノ活動実施に至った背景や目的、プログラムの様子、中間報告までの成長の軌跡もお伝えしているので、ぜひそちらもご確認ください。
新しいプロボノ活動のご紹介:大学生向け課題発見・解決力学習プログラム
【プロボノ活動レポート】大学生向け課題発見・解決力学習プログラム Vol. 1
【プロボノ活動レポート】大学生向け課題発見・解決力学習プログラム Vol. 2
今回は、本プログラムの集大成となる最終報告会の様子と、本活動の振り返りをお届けします。
最終報告会までの概要
中間報告にてクライアントから得たフィードバックを踏まえ、最終報告までの計3回のプログラムの中で、クライアントの経営課題を解決するための提案の具体化を進めてきました。最終報告会が近づく中、チームメンバー内で結論がまとまっていない論点に気が付くことや、講師/サポーターの現役コンサルタントからの問いかけで今まで関知できていなかった角度からの新たな論点も見えてきました。参加者からは焦りや不安が感じられつつも、提案をゴールに見据え、逆算してスケジューリングすることで、各回のプログラムでチームとして合意する論点を明確にし、最終報告会に向けて一歩ずつ提案内容を作り上げることができていました。
いよいよ迎えた最終報告会
最終報告会当日、中間報告とは異なり全体の場でプレゼンテーションをすることへの緊張や自チームの提案がクライアントに受け入れられるか不安な様子が会場に満ちる中、各チームのプレゼンテーションが始まりました。
発表前の緊張・不安を抱える様子から一転し、全チームが堂々と自信を持って、クライアントに対して自分たちが考えてきた課題解決のアイデアをぶつけることができていました。発表後のクライアントとの質疑応答では、クライアントから提案内容について忌憚ない指摘や疑問が投げかけられる場面もありましたが、即興であっても物怖じせず回答をできており、中間報告からの大きな成長を感じられました。
報告会後はチームごとにサポーターのコンサルタントが入り、本プログラム全体の振り返りを行いました。
まずは個人として全9回にわたるプログラムを振り返り、それをチームで共有し、サポーターからの個人フィードバックを受け、自身の強み・弱みへの理解を深めました。
「課題を受けてから論点を分解し、仮説を構築、仮説を検証するためのデータを収集し、アウトプットとしてまとめる一連の問題解決のアプローチの真意やその難しさを実体験できた」や「将来どんな職に就くとしても、今回学んだことを活用できると思う」、「自分たちの議論の結果を初めて聞く人でも分かるように伝えることの難しさが分かり、より学び、強化していきたいと感じた」と本プログラムを通しての学びと反省点、自身のキャリアのイメージアップにつながったように見受けられました。
フェアウェルパーティ
最終報告会終了後は、本プログラムの締めくくりとしてフェアウェルパーティを開催しました。プログラムに参加した学生、サポーターを務めたコンサルタントに加え、KC宮原社長、青木パートナーやプログラムで取組むテーマを提供いただいたクライアントも参加し、活動したチームメンバーのみならず、他チームの学生やコンサルタントとも幅広く交流し、親睦を深めることができました。
「プロボノ活動」
本プログラムは、「不確実性が高い時代の中、若者が自分で自分の未来を切り拓いていく力を身に付けるための機会が、十分に提供されていないのではないか?」という私たちKCが持つ課題意識を背景に、「大学生の課題発見・解決力を高めること」を目的としてスタートしました。
プロボノ活動とは、「職業上の経験やスキルを活用して行う社会貢献活動」と定義されており、KCはプロフェッショナルファームとして企業の「課題発見とその解決」を支援してきた中で積み上げてきた「課題発見・解決」と「課題発見・解決力の育成」に関するノウハウを活かし、本プログラムに取り組んできました。
さまざまなバックグラウンドを持つ学生同士が1つのチームとして、実際のクライアントの経営課題をテーマとして問題解決アプローチに取り組む中で、チームとして、個人として、課題発見・解決力を高めていく様子を確かに実感することができました。明確な答えのないテーマに対して、実際の現場を経験する講師・サポーターのコンサルタントが直に議論に入り込み、学生と共に考え抜いてきたことが本活動の目的である「大学生の課題発見・解決力を高めること」に寄与したのではと考えています。一方で、本プログラムのみで私たちが持つ課題意識を解決するに足るものではありません。今回の活動が、参加していただいた学生の「課題発見・解決力を高めること」の一助になったことを願うとともに、より一層活動を広げ、課題解決に向けて向き合い続けます。
全3回に渡り、本プログラムにご関心を持ち、レポートをご覧いただきありがとうございました。