KPMGコンサルティング(以下、KC)では今秋から新たな取組みとして「大学生向けの課題発見・解決力学習プログラム」を開始しました。

このプロボノ活動実施に至った背景/目的や理念、初回の様子もぜひご覧ください:

新しいプロボノ活動のご紹介:大学生向け課題発見・解決力学習プログラム

【プロボノ活動レポート】大学生向け課題発見・解決力学習プログラム Vol. 1

 

実在する企業が抱える課題をテーマに、その解決策を提案するプロセスを通じて、真の問題解決能力を養うことを目的とした全9回のプログラムとなっていますが、今回は、活動前半までの検討結果を基にクライアントへ最初の提案を行った中間報告の様子をお届けします。

 

■中間報告までの概要

初回のキックオフから週1回、計3回のプログラムを経て、クライアントから依頼を受けた経営課題を如何に解決するかの検討を進めてきました。答えがなく、かつ一筋縄ではいかない課題に対して各チームひたむきに試行錯誤を繰り返し、課題解決の方向性についての仮説の構築に至りました。今回の中間報告ではチームメンバー、サポーターの現役コンサルタントと重ねてきたこれまでの議論をまとめ、課題解決に向けたアイデアとしてクライアントへの最初の提案に臨みます。

 

■中間報告の学生の様子

今回はクライアントが来社するということもあり、普段より少し早く集まり提案の練習をするチームが多く見られました。メンバー同士での会話も弾んでおり、チームとしてパフォーマンスを発揮するのに欠かせないチームビルディングも進んできたようでした。

会の冒頭には特別ゲストとしてKC宮原社長が登壇。「普段なかなか出会うことのないチームメンバーや、講師、サポーターのコンサルタントとの縁を大切に活発な議論を行い、現役コンサルタントにとっても刺激になるような自由な発想を臆せずぶつけていってください」と中間報告に向けた応援の言葉が述べられました。場が温まるとともにほどよい緊張感をもって報告が始まりました。

 

中間報告はクライアントが各チームを巡回する形式で実施。順番が来るまでの間、各チームはギリギリまで提案内容の磨き込みを行ったり、提案のリハーサルを行ったりと、クライアントに提案を通すための準備に余念がありません。いざ迎えた報告本番でも、結論ファーストにて端的な説明を心掛ける様子や、質疑応答でのクライアントからの鋭い指摘にもこれまでの検討・経験を基に回答を試みる姿勢は実際のプロジェクトさながらでした。クライアントとの熱いディスカッションを通じて、どのチームも後半戦に向けてアイデアを具体化していくための新たな気付きを得られたようです。

 

報告後にはチームごとに、受けた指摘の整理、最終報告に向けた今後のタスクなどについて話し合い、ラップアップ(振り返り)を行いました。プログラムの序盤では、当日の議論内容のみに意識が向きがちでしたが、今ではゴールを見据え、次に取り組むべきことまで自然に会話されるようになったことに学生たちの成長の一端を感じました。振り返りの中では、「検討してきた内容を短い時間で伝えることの難しさを感じた」や「事前にもっと準備を行っておけばよかった」と悔しさをにじませる声も聞かれました。実際、”アイデアそのものを考える”ことはもちろんのこと、”考えたことを相手に伝える”ということも相当に難しいことだと思います。プログラム後半も引き続きクライアントの経営課題に向き合っていくため険しい道のりが続きますが、中間発表での気付きを糧に、”実践的な挑戦の場”として残りの期間も楽しんでもらえたらうれしいです。

 

 

前半3回のワークショップと中間報告を終え、学生たちはチームとして共同しながら一人ひとりが着実に成長しつつ、同時に新たな課題も見えてきたようです。

次回はいよいよ本レポートの最終回。最終報告の様子をお届けする予定です。お楽しみに!