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組織・人材マネジメント

Management Consulting ユニット長インタビュー Case Study:
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企業理念を「言葉」から「行動」へ。対話型ワークショップを通じた理念浸透プロジェクト

企業の進む方向を指し示す“羅針盤”となるパーパスや企業理念ですが、実際にその言葉を一人ひとりの行動変容にまでつなげるのは、一朝一夕にはいきません。
そのような、多くの企業が課題とする「企業理念の浸透」に対して、理念の“自分ごと”化を図る対話型ワークショップをとおして変革に伴走したのが、KPMGコンサルティングのPeople & Change(P&C)部門です。P&Cは、人事領域の戦略策定から制度設計、デジタル変革までを一貫して支援しています。
定量的には測りにくい普遍的な課題に対して、P&Cの強みやチームの総合力がどのように発揮されたのかを、4人のプロジェクトメンバーに聞きました。

企業の進む方向を指し示す“羅針盤”となるパーパスや企業理念ですが、実際にその言葉を一人ひとりの行動変容にまでつなげるのは、一朝一夕にはいきません。
そのような、多くの企業が課題とする「企業理念の浸透」に対して、理念の“自分ごと”化を図る対話型ワークショップをとおして変革に伴走したのが、KPMGコンサルティングのPeople & Change(P&C)部門です。P&Cは、人事領域の戦略策定から制度設計、デジタル変革までを一貫して支援しています。
定量的には測りにくい普遍的な課題に対して、P&Cの強みやチームの総合力がどのように発揮されたのかを、4人のプロジェクトメンバーに聞きました。

まず本プロジェクトの概要について教えてください。

油布 顕史
油布

「企業理念の浸透」が、今回のプロジェクトのミッションでした。企業理念は単なるスローガンではなく、その会社の判断軸であり、新たな企業カルチャーを形成する核となるものです。しかし、社員の規模が大きくなればなるほど社員の価値観は多様化し、同じ方向を向くことに多くの企業が苦労しています。
前提として、本プロジェクトの前に「企業理念の構築」を約1年間支援していたのですが、クライアントは、構築した会社の理念が“言葉”にとどまってしまい、社員一人ひとりの行動様式にまで十分に落とし込まれていないという課題を抱えていました。
そこで当プロジェクトでは、約1年伴走して策定した新しい理念について、社内に根付かせ、浸透させるご支援を行いました。

T. Y
T. Y

浸透のフェーズでは、まず役員が理念を自らの言葉で語れるようにする取組みから着手しました。これは、組織全体に理念を根付かせるためには、経営層が最初に腹落ちし、明確なメッセージを発信できる状態になることが不可欠であるからです。そのうえで、次の段階として約200名いる管理職が理念を「自分ごと」に捉えて部下に語れるようにするワークショップを実施していきました。役員から管理職へと段階的に広げることで、トップメッセージと現場マネジメントをつなぎ、全社的な浸透を着実に進めることを狙いとしました。

油布 顕史
油布

社員一人ひとりが理念を理解し、日々の仕事の判断や行動に結びつけて初めて企業の文化として根付きます。理念を「飾りの言葉」から「動き出す言葉」にすべく、本プロジェクトに取り組みました。
私たちKPMGコンサルティングは、クライアントが自走できるように寄り添い、ともに考えながら定性的な課題の解決を図っていくことを強みとしており、クライアントは今回、そこに期待していただいたのではないかと思います。

S. S
S. S

私は今回のプロジェクトでは、ワークショップに向けた資料作りや、施策プロセスのドラフト作成など、主に実務の部分を担いました。本ワークショップは、問いかけの1つで参加者の理解の深さが変わるため、参加者が「どうすれば腹落ちするか」を軸にチーム内で丁寧に議論を重ね、当日は参加者が安心して対話に集中できるように進行の流れや運営にも気を配りました。こうした準備の積み重ねが参加者の変化や気づきにつながると考え、丁寧に一つひとつのプロセスに向き合いました。

A. O
A. O

私の役割は、ワークショップの資料作成、実施当日の運営メンバーへのタイムリーな情報共有でした。当日は、参加者の反応を細かく把握し、「こんな発言が多かった」「この部分でつまずいているようだ」などの情報をメンバーに共有して当日の進め方やクロージング内容を考えるなどの現場での調整がスムーズに進むよう努めました。リアルタイムで改善点を議論し、ワークショップの実施回数を重ねるごとに内容を継続的に高めていけるよう取り組みました。

T. Y
T. Y

私はマネジャーとしてワークショップの設計・実行を担うにあたり、長年続く取組みに途中参画した立場として、クライアントとの信頼関係を維持しつつ、新たな付加価値を提供することを意識していました。また、前フェーズの学びや反省を活かすために、前フェーズからのプロジェクト参画者の知見を積極的に取り込みました。さらに、理念浸透は単発では終わらない継続的な活動であることを踏まえ、クライアントが自走できる状態を目指し、一方的に外部から言われていると感じさせない相手目線のコミュニケーションを心がけました。

企業理念の浸透に向け、どんなアプローチを行いましたか?

T. Y
T. Y

企業理念というものは、文字面だけであれば、基本的に誰でも理解できます。ただ大切なのは、社員がそれをどう自分のなかに落とし込むかです。理念がその方ならではの語りとなることで、チームの共感、意識改革、行動変容につなげられると考えました。
ワークショップは、1回あたり3時間ほどのセッションを3回にわたって実施。初回は自身の価値観や考え方を深く掘り下げること、2回目はそれらを自分の言葉に置き換えること、3回目は参加者の前で発信し、相互にフィードバックを行うことをテーマとしました。

A. O
A. O

セッションのなかでは、これまでの仕事人生を振り返り、モチベーションの浮き沈みをたどりながら、自身の価値観をあぶり出すということも実施しました。やはり苦労や壁に直面した体験、そしてその過程で形づくられた信念や哲学こそが、その後の仕事で逆境を前にしたときの拠り所となり、大きな原動力になります。
だからこそ、そうした十人十色の価値観を丁寧に深掘りし、企業理念とどうつながっているかを自分自身に腹落ちさせることが大切です。それにより、部下へ理念を伝える際の言葉にも、深みとリアリティが生まれてくると考えました。

T. Y
T. Y

また今回は、理念を自分ごとにしていただく一環として、すでにワークショップを終えた管理職の方に、次回以降のワークショップのファシリテートを一部担っていただき、理念を“伝える側”として実践する試みも採り入れました。
その結果、ファシリテーター自身は理念に対するさらなる理解と気づきを得られ、参加者は実体験に基づいたより本質的なアドバイスを受けられるというシナジーが生まれました。

油布 顕史
油布

プロジェクトチームとして柔軟に対応するには、互いに意見を言い合える雰囲気を作ることが大切です。そこで当プロジェクトの開始前に、メンバー間で過去の経験と価値観を共有し合い、相互理解を深めるアプローチをとりました。自身では意外と気づきにくい強みや特長について、お互いにフィードバックし合うことで、メンバー間の信頼度がアップすると考えました。

S. S
S. S

実際に今回のチームは、メンバーの意見が尊重される空気があって、とても居心地がよかったです。最初にメンバーの価値観をシェアする場があったことで、互いにどんな人かがわかった状態で臨め、仕事がしやすかったです。

当プロジェクトを通して、クライアントにどのような変化や成果が生まれましたか?

A. O
A. O

管理職は目の前の仕事でとにかく忙しく、自社の理念や風土に向き合うことがなかなか難しい場合も多いため、当初はそこが高い壁になると感じました。ただ、ワークショップを重ねるごとにみなさんの表情が変わり、発言が増え、自然とメモを取る姿も目立つようになるなど、意識が変容する過程に立ち会えた気がします。

S. S
S. S

管理職には、自身がどうなっていきたいのか、そしてそこに向けどう変わらないといけないのかも言語化していただきました。
私はこれまで仕組みや制度といったハード面を作るプロジェクトが多く、人が変わっていく場面に立ち会う機会は多くありませんでした。対して今回は、一人ひとりが変わっていく様子や、それによって組織自体が変わっていく過程を見られたことが印象的でした。伴走役としても有意義であり、楽しかったです。

T. Y
T. Y

会社として前に進み続けるには、組織を構成する一人ひとりが自ら考えて動くことが重要です。今回のプロジェクトを通して、そこに貢献できたと感じています。
ワークショップでははじめ口数が少なくなった方が3日目には発言が多くなったり、他の方の意見に肯定するだけだった方が積極的に意見を出されるようになったりと、いろいろな変化が見られました。事後のアンケートでは、参加者のうち「理念を自分の解釈で語れるようになった」と答えた方が97%、「自組織のミッションを言語化できる」と答えた方が98%にのぼるなど、非常に良い結果が出ました。

A. O
A. O

アンケートでは、「ワークショップをきっかけに自分の源泉や芯のようなものを言語化できた」と回答された方もいらっしゃいました。また、「これまでは部下と話すことを少し避けるところがあったけど、きちんとコミュニケーションをとることで部下の姿勢も変わってきた」とか、「こちらから自己開示することで予想以上に心理的な距離が縮まり、良い関係性を築けるようになった」といった声もいただきました。

自身の強みを、プロジェクトにどう活かせましたか?

T. Y
T. Y

私の強みといえるのが、コンサルティング会社と事業会社の両方で働いた経験があることです。コンサルタント側から見て良いなと思う施策でも、事業会社の方々はそれほど効果的だと思わなかったり、もう少しこうした方が良いと思ったりすることに目が向く点が私のユニークさであり、今回もそうした視点を活かせたのではないかと思っています。

A. O
A. O

組織全体の力をスケールさせるには、一人ひとりが上から言われたことをこなすだけでなく、いかに自分の判断軸を持って自律的に動くかが重要になるということを事業会社で働いていた際に体感しました。今回のプロジェクトでも、そうした視点を大切にしながら臨めたと思います。

S. S
S. S

私はもともと人と関わることが好きで、発言や反応を観察し、その方がどういう方か、あるいは誰がどのように働きかけているかの流れを把握するのが得意だと感じています。今回もそこを活かしながら、ではどうアプローチしていこうかと臨機応変に対応策を考えられたのかなと思います。

油布 顕史
油布

私は先ほどお話ししたように、メンバーが気楽に対話できる雰囲気を作り、チームの力を最大限引き上げることが、役割の1つだと捉えています。私からすべて指示してやってもらうのではなく、ディスカッションをしてアイディアを出し合いながら進めていくことを大切にしていて、そのやり方を今回のプロジェクトでも活かすことができたと感じています。

KPMGコンサルティング、そしてP&C部門で働くことの価値とは?

A. O
A. O

クライアントを多面的にご支援できるところが、KPMGコンサルティングのP&C部門で働く価値の1つではないでしょうか。
コンサルディングファームによっては、人事領域において制度設計やシステム導入といったハード面をメインに支援するところもある一方で、当部門はそこはもちろんのこと、今回のようなソフト面の支援も強みとしています。その幅広さによってクライアントに多くの価値を提供できると同時に、働き手としてもさまざまな知識を得られ、そこがやりがいになっています。

油布 顕史
油布

風通しの良さや「共創」のカルチャーも、私たちの強みです。チーム内ではもちろん、役職や階層をまたいでも、気軽に意見交換や情報交換を行える空気が当社にはあります。会社組織はともすると縦割りになりやすいですが、「今こんなことを考えているのだけど、どう思う?」と気兼ねなくアイディアを交換できるのです。
もともと当社には、いたずらに規模の拡大や売上を優先するのではなく、長期的・本質的な視点からクライアントの成長を支援するべきだという考え方があります。それもあって、個の強みを持ちながらも、いろいろなものを吸収していこうという柔軟性の高いメンバーが集まっていて、それが共創のカルチャーを後押ししているのかもしれません。

S. S
S. S

以前の職場では一人でアウトプットを出すことが多かったのですが、今はチーム内でディスカッションしたり、過去に類似案件に携わった方に話を聞いたりしながら、みんなで1つの成果物を出す感覚があります。そこが、やりがいや成長の糧になっているなと。
また、短期間でいろいろなプロジェクトにアサインされるので、幅広い領域を俯瞰的に見る視点も養われます。成果を出すには主体的に学んでいく必要があり、また周囲から率直なフィードバックももらえるので、自身の課題や強みにも気付ける。また、壁にぶつかったときの相談先が常にあるので、新しいことでも臆することなく挑戦ができます。新しいことをどんどん学んで成長していきたいという方には、とても良い環境です。

T. Y
T. Y

私も、さまざまな種類の案件を短期間で経験でき、経験値をかなりのスピードで高められるところが、KPMGコンサルティングで働く大きな価値だと感じています。
それと、P&C部門は「人」に対して取り組むプロジェクトが多いこともあって、おだやかな方が多いなと。何かに固執するのではなく、相手や状況に応じて柔軟にやっていくというタイプの方が多く、一緒に働いていて居心地が良いです。

油布 顕史
油布

AIは正論を提示するのは得意ですが、相手の気持ちに寄り添ったり、相手の心を動かしたりすることについては、まだまだ人間に一日の長があります。また、状況の変化や相手の感情に応じて、考え方や行動の仕方を臨機応変に変えていくといったところも、人間が持つ強みではないでしょうか。だからこそ今後コンサルタントには、そういう能力がますます求められるでしょう。
KPMGコンサルティング、特にP&C部門は、そうしたソフトスキルを高めるのにうってつけの場所だと思うので、ぜひそこを伸ばそうと志す方にジョインしていただきたいです。

この先のキャリアに対する展望を聞かせてください。

T. Y
T. Y

自分の武器となるものを磨くためにKPMGコンサルティングに入社したからこそ、今度はその武器をどのように活かしてクライアントや社会、自社により価値をもたらせるかを考えていきたいです。
あわせて、自身や家族のライフステージに応じて、働き方も柔軟に選んでいきたいなと。その点、KPMGコンサルティングは働き方に関しても柔軟性が許容される環境があり、選択肢の幅を大きく持てることがありがたいです。

A. O
A. O

私は以前から、マネジメント層の内面のあり方が、組織にどう伝播していくかに興味を持っていました。まさに今回のプロジェクトは、クライアントの変容に立ち会いながら関心領域を深掘りできた案件だったと思います。今後も、こうしたソフトイシューの案件にも携わりながら、上層部やマネジャーの内発的動機によって組織のあり方、雰囲気がどう変わるかを深めていき、ゆくゆくは自身がマネジャーとなってそれを体現できればと思っています。

S. S
S. S

私が人事領域で働くにあたって目標にしているのが、「適材適所」の実現です。その裏には、私自身が海外で働いたとき、やりたいことに主体的に取り組んだことでエネルギーが存分に解放されたという経験があります。人の能力やエネルギーは、置かれる環境で大きく変わることを、そこで実感しました。
KPMGコンサルティングの多岐にわたるプロジェクトを通じて、一人でも多くの人のエネルギーを解放し、それをとおして世の中を元気にすることに貢献していきたいです。

油布 顕史
油布

私は、メンバー一人ひとりが自身の強みや魅力に気づき、主体的に動けるようになることに大きなやりがいを感じてきました。ただ業務をこなすのではなく、「自分だからこそ生み出せる価値」を発揮できる瞬間を一緒に増やしていきたいと思っています。これからも、コンサルティングのプロジェクトをとおしてメンバーが成長し、その成長がクライアントへの提供価値につながっていく、そんな好循環をさらに広げていくつもりです。そして、仕事を前向きに楽しめる“ウェルビーイングな働き方”を組織全体に浸透させ、誰もが自分の可能性を実感できる環境づくりに取り組んでいきたいと考えています。

※記事の記載内容は2026年3月時点のものとなります。

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