就職活動中の方は、「配属ガチャ」というワードがあるように、新卒入社後に自分が希望する部署で経験を積むことができるかどうか不安に思う方、転職を検討されている方の中には、ご自身の所属や仕事内容が適しているかどうか悩まれている方もおられるかと思います。
そうした悩みや不安を解消するための「マッチング理論」の第一人者、そしてマッチング理論を活用した社会制度の設計や実装も行う東京大学大学院経済学研究科・教授の小島 武仁氏をお招きし、組織運営についての座談会を実施いたしました。
KPMGコンサルティングからはPeople & Change(P&C)部署の大池パートナー、マネジャーも登壇し、企業の人事領域でのマッチング理論の活用についてお話を伺っています。
■マッチング理論で「配属ガチャ」問題にアプローチ
マッチング理論は、数理的アプローチで、人と人、人とモノ・サービスの最適な組み合わせを考える学問です。採用や配属といった人事関連では、より適切な人材配置を行い、早期離職を防ぐことが期待されます。人事関連以外でも、保育園探し、入試、ワクチンの分配など、世の中にさまざまなマッチングが存在し、最適なマッチングを行うことで社会課題の解決につなげることも可能です。
今回の座談会では、マッチング理論のユースケース、人事領域における今後のデータ分析のあり方、新しい指標の重要性についても議論が展開されています。また、P&Cでは、日々さまざまなクライアントの人事・組織課題に向き合っており、価値観の多様化や人的資本経営が注目される昨今において、この座談会のテーマは、社会問題解決のための重要なインサイトになり得るかもしれません。
詳細はこちら:全員が幸福になる人材配置とは? – KPMGジャパン
■People & Change(P&C)部署とは?
People & Changeは、経営目標の達成に向けた戦略的人材マネジメント上の課題に対して、テクノロジーを活用しながら多角的にアプローチし、解決することでクライアントの変革をサポートしています。
ビジネス環境が変化し、複雑化する世の中で企業が新たな課題に取り組み、さらなる成長をするためには人事機能の変革も求められます。
事業戦略の実効性を高めるガバナンス体系や組織構造の見直し、人事戦略の立案、優秀な人材の獲得・発掘および人材開発、適材適所の推進、従業員のモチベーション向上、組織風土の改革、人事制度の再構築、人件費の抑制など、P&Cでは人事領域の広範囲で高い専門性をもって支援をしています。また、グローバルネットワークを活かして最新のHR-TechやAIを活用した人事ソリューションの提供や、社内やグループ内の他領域とも連携して、複雑化する人事領域の課題解決に挑んでいます。
■大池パートナーからコメント
座談会に登壇されていたP&C大池パートナーよりコメントをいただきました。
「人事業務の効率化や自動化に着手している企業は増加していますが、マッチング理論による数理的アプローチを活用して「配属ガチャ」のような人事業務の高度化まで取り組むことができている企業は多くないと思います。
数学的処理(アルゴリズム)をビジネスに実装することで、退職・休職者の予見や適材適所の人材配置の実現など、より高度なデジタル化の取組みを促進することができます。
持続可能な社会に向けた取組みがますます求められる中、ESGの一環である人的資本情報の活用にも注目が集まっており、マッチング理論による人材戦略の高度化は高い価値創出につながるものと確信しています。」
その他、People & Changeについてのより詳細な情報や採用情報については下記リンクをご参照ください: