未来を描き、業務を変える──標準業務モデルで挑むコンサルティングの新しいかたち

 

「コンサルティング」の枠を越えて

──KPMGコンサルティングでの現在の業務について教えてください。

コンサルティング業界に入って30年以上になります。KPMGコンサルティングには約5年半前にジョインし、現在はCloud Platform Solutions(CPS)という部門で、グローバルで開発された業務モデルとSaaSソリューションで構成される”KPMG Powered Enterprise”を活用し、企業のDX推進を支援しています。この“KPMG Powered Enterprise”は企業の基幹業務に関わるERPだけでなく、カスタマーエンゲージメントの高度化やESG対応などについても標準業務モデルが用意されておりクラウド技術を活用した業務改革を中心に、クライアントの課題解決に取り組んでいます。

 

──CPSとはどのような部門ですか?

一言で言えば、「業務のあるべき姿」を標準業務モデルとして提示し、それをテクノロジーで実現する部門です。従来のようにクライアントの要件を一から積み上げてシステムを構築するのではなく、KPMGインターナショナルで蓄積した数多くの業務モデルをベースに、効率的かつ合理的に導入を進めるアプローチを取っています。

 

標準業務モデルがもたらす変革──未来を見据えた業務設計

──「Future of Industry」とはどのようなものでしょうか。

業界ごとの未来予測をもとに、業務のあるべき姿を定義しています。たとえば自動車業界では、製造業からサービス業への転換が進んでおり、営業やアフターサービスの在り方も変化しています。こうした変化を業務モデルに反映し、ERPやクラウドソリューションに落とし込んだものが”KPMG Powered Enterprise”です。

 

──業務モデルとテクノロジーはどのように連携しているのでしょうか?

業務モデルには、業界トップのベンチマーク情報や業務リスク、KPIやレポートが紐づいており、それらをもとに構築済みのアプリケーションが用意されています。クライアントにはそのデモを見ていただき、必要な機能を取捨選択しながら導入を進めます。まるで、自ら材料を集めて建築していく有名な某ゲームのように、部品を組み合わせて業務を構築していく感覚で、最新の業務モデルとテクノロジーの導入を進められるようになっています。

 

若手にこそ触れてほしい──ITソリューションの意義

──若手が早いうちにITソリューションに触れることの意義は何でしょうか?

業務の全体像を理解するには、システムを通じて業務のつながりを体感するのが一番です。たとえば固定資産管理の業務を担当すると、その前工程である調達や会計の流れも自然と見えてきます。システムは業務をつなぐ「見える化」のツールであり、若手がビジネス全体を把握するためには最適のツールだと考えます。キャリアの早い段階で、ビジネスの全体像を把握できるようになると今後のキャリアにあたって、強力な武器になると思います。

 

──ご自身のキャリアもそうした経験から始まったのですか?

はい。新卒で入社して最初のプロジェクトは固定資産管理でした。海外製ERPを使っていたため、日本の業務とのギャップに苦しみながらも、業務の本質を理解することができました。その経験が後のプロジェクトにも活きています。

 

採用に込めた想い──「業務コンサルタント」としての成長

──新しく入ってくる仲間に期待することは?

最新テクノロジーの導入が目的ではなく、業務改革を実現するための手段としてテクノロジーを使うという視点を持ってほしいです。業務のあるべき姿を理解し、業務コンサルタントとして成長していくことが大切です。テクノロジーに詳しい方も、業務に軸足を置くことで、より広い視野を持てるようになります。

 

──新卒入社社員と中途入社社員、それぞれに求めるものは違いますか?

新卒には業務の基礎をしっかり学んでほしいですし、中途の方には「クライアントの言うとおり」ではなく、業務のあるべき姿を提案できる視点を持ってほしいです。KPMGコンサルティングのCPSは、そうした人材が活躍できる場です。

 

これからのコンサルティング──標準と柔軟性の融合

──最後に、CPSの今後について教えてください。

CPSはまだ立ち上げから2年ほどですが、すでに50名を超えるチームになりました。パートナー企業からも高い評価をいただいており、案件も増えています。グローバル標準をベースにしながらも、各国の事情に合わせて柔軟に対応することで、より多くのクライアントに価値を届けていきたいと考えています。

 

※記事の記載内容は、インタビュー取材時点のものとなります。