グローバル経験で培った柔軟な視点で挑むコンサルティングの本質
海外経験が育んだ柔軟な視点
―まずは自己紹介からお願いできますか。
Finance Strategy & Transformation(FST)部門でアソシエイトパートナーを務めています。前職は大手製造メーカーと戦略コンサルティングファームがジョイントで立ち上げたIT系ファームに入社し、ERP/EPM製品の海外ロールアウトを中心に、タイ、マレーシア、シンガポール、英国、フランス、カナダ、米国とさまざまな国でコンサルティング業務に従事してきました。2022年に帰国し、KPMGコンサルティングに転職。現在はEPM(Enterprise Performance Management)の導入リードを担当しています。
―海外でのご経験が長かったとのことですが、コロナ禍のタイミングでの帰国だったそうですね。
はい、ちょうど2021年の終わり頃に帰国しました。アメリカではマスク着用が早々に緩和されていたので、日本に戻って皆がマスクをしている光景に驚きましたね。文化の違いを肌で感じる瞬間でした。
キャリアの始まりは偶然から
―キャリアのスタートについても教えてください。
大学の研究室から推薦された企業に就職したのが始まりです。当時は「コンサルタント」という言葉も今ほど浸透していませんでした。最初に配属されたのは、製造メーカーがグローバルコンサルティングファームとIT企業と合弁で立ち上げた新しいファームで、ERP導入を担う部門でした。
―まさに偶然の出会いから始まったキャリアだったんですね。
そうですね。ERP導入の現場では、知らないことばかりで、毎日が勉強の連続でした。クライアントの要望に応えるために、パワーポイントやExcelの使い方から、Oracleデータベースの構造まで学びました。TOEICも300点台からスタートして、1年で800点台まで伸ばしました。
海外駐在で感じた仕事の難しさと面白さ
―駐在経験の中で、どんな難しさがありましたか?
一番難しかったのはタイですね。納期や意思決定のスピード感が日本とは大きく異なり、プロジェクトの進行に苦労しました。また、税制や請求書のフォーマットなど、国ごとの商習慣に合わせたカスタマイズが必要で、日本の本社と現地法人の間をつなぐ役割が求められました。
―そうした経験が、今の価値観にも影響しているのでしょうか?
はい。多様な文化に触れることで、寛容さが身につきました。どんなパーソナリティの方にも驚かなくなりましたし、柔軟に対応できるようになったと思います。
―帰国後、KPMGコンサルティングに入社されたきっかけは?
ERP導入の仕事は続けていましたが、日本では言葉も通じる分、難易度が下がると感じていました。もっとレベルの高い仕事に挑戦したいと思い、KPMGコンサルティングを選びました。ここでは、ERPだけでなく、経営情報の可視化や戦略策定支援など、より広範な領域に関われています。
―現在担当されているEPM導入について、もう少し詳しく教えてください。
EPMは企業の業績管理を支援する仕組みです。ERPに多額の投資をしても、経営情報がタイムリーに見えないという課題を抱える企業が多く、そこに手を入れるのが我々の役割です。例えば、事業別の収益性や投資対効果を可視化し、経営判断を支援するシステムを導入しています。
コンサルタントとしての姿勢と未来
―仕事をするうえで大切にしていることはありますか?
目の前のクライアントに最大の価値を提供することです。どんなに素晴らしい戦略を描いても、実行されなければ意味がありません。だからこそ、説明して納得してもらい、実行してもらうことがコンサルタントの本質だと思っています。
―今後の展望についても教えてください。
EPMの事例を積み上げて、AIを活用したインテリジェントシミュレーションなど、より高度なソリューションを構築していきたいです。一緒に働く仲間には、何よりもモチベーションの高さを求めたいですね。知識やスキルは後から身につけられますから。
※記事の記載内容は、インタビュー取材時点のものとなります。