Business Innovation  スマートシティチーム

アソシエイトパートナー 大島 良隆

 

多彩な顔ぶれのメンバーで、地域でのインパクトを創出

国内に約1,700ある自治体の半数が 存続危機の可能性にあると言われています。 スマートシティの取り組みの多くは、こうした社会課題に対してデジタル技術を活用し 課題を解決し、目指す姿に近づけていき インパクトを創出することが目的です。 2000年代から始まったスマートシティは 人間中心、分野横断、データ連携を目指すフェーズに入っており また、地域ごとのまちづくりの特性や課題に応える必要もあり、プロジェクトごとに専門性や経験を生かした適切なチームづくりを進められるかが鍵となります。 こうした点からチームのメンバーは多彩な顔ぶれになります。 私自身、建築業界出身ですが、コンサルティング業界出身者に加えて、 エネルギーや交通、ITや出版分野の経験者、大学や省庁出身者と多様なメンバーが集まっています。 チーム内外の自由なコラボレーションで、新たなスマートシティモデルの提案ができることが私たちの強みだと思います。

 

マルチステークホルダー型のプロジェクトに必要な推進力

スマートシティは、国や自治体、住民に加えて、地域団体、地元企業、サービスを提供する事業者など、様々なステークホルダーが参加して地域のあるべき姿を模索します。 こうしたマルチステークホルダー型のプロジェクトで、皆が同じ方向を向くことは容易ではありません。

まちづくりに正解はないため、スマートシティの社会実装に必要なのは、誰かに否定されて諦めるのではなく、こういう発想や方法もできるのではないかと、 対話を重ねながら合意形成を進めていくプロアクティブな姿勢、 つまり推進力だと思います。 メンバー一人ひとりが持つ専門性や自分らしさを活かしながら、 相手の言葉に耳を傾け、 コラボレーションにより新しい価値を創出する。 それがまさにKPMGコンサルティングが掲げる「ビジネスイノベーション」が実践できるテーマです。 「オーナーシップ」、「リスペクト」、「コラボレーション」を重視し、 地域でのイノベーションとインパクトの創出に向けて、 日々プロアクティブに活動しています。

 


 

コンサルタント 田中 愛

「 泥臭さ」がともなうスマートシティ実装

私にとって初プロジェクトとなったのが、沖縄県名護市内のある地域におけるまちづくり構想策定業務です。高齢化が進むまちの方々に、スマートシティという概念を理解し、受け入れてもらうことの難しさを実感しました。そこで、私たちが行政と住民の間に立ってまちの課題をどのように解決できるのか、日々の生活にどのようなメリットをもたらすのかといったスマートシティの狙いや想いを具体的に伝える重要な役割を担いました。これまでのまちのあり方を変えたくない住民の方もいるなか、定期的に対面で話す機会を設け、時には夜中まで議論しあうこともありました。スマートシティの実現にはこうした「泥臭さ」も必 要だということを経験できた貴重な機会になりました。

 

求められる「相互理解」と「受容性」に、私たちの強みを発揮

初プロジェクトの経験から感じたのが、住民視 点でスマートシティを推進するための「相互理解」と「受容性」の大切さです。まちというもの自体が多様な考えや価値観を持つ人々で構成されているため、異なる考えや価値観を尊重した「相互理解」が重要だと感じました。また、スマートシティはまだまだ新しい試みであり、従来になかった取組みです。そのため馴染みのないものへ抵抗感を抱く住民の方もいます。そうしたなかでも、相互理解を深めることを通じ、新しいコンセプトや変化を受け入れてもらえるような需要性を生む関係づくりが不可欠だと感じました。スマートシティは、多様性を尊重する私たちの「リスペクト」のマインド、さらには複雑化する社会課題に応える体制づくりを可能にする「コラボレーション」と、まさに KPMG コンサルティングの強みを遺憾なく発揮できるテーマだと考えています。私は出版社から転職し、スマートシティチームのメンバーに加わりました。正解のない時代に、論理的な思考で仮説を立て、人を巻き込みながら最適解に向けて実行していく力を得たいと思ったからです。このチームでまさに自分が望んでいた環境に身を置くことができて充実感を感じています。

 


 

マネジャー 石山 秀明

 

自分の独自性、専門性を尖らせていく面白さ

スマートシティチームについて考えたとき、ビジネスイノベーションユニットとしての特異性のようなところはあると思います。例えば 、スキル形成において、一般的なコンサルティング会社ではコンサルタントとしてコアとなるプロジェクトマネジメントスキル、リサーチやドキュメンテーションスキルなどを伸ばしていきます。他方、スマートシティチームの場合は、元々さまざまな職務経験やバックグラウンドを持つメンバーがいるので、スキルを伸ばすことに加え、枝葉にそれぞれ自分の独自性を尖らせていきます。専門性やスキルを組み合わせて、自分に必要な枝を伸ばしていけることが、このチームで働く面白さであり、このチームの良さだと感じています。

 

当社のカルチャーを活かした、かつてないテーマに挑戦したい

スマートシティは、まちの課題解決を目指す 1つの姿ではありますが、完成して終わりではありません。新たな課題が生まれ、それを解決するなかでまちのカタチも変化し、さらに新しい姿を目指す、まちをより良くするためのプロセスの1つに過ぎません。そのプロセスの中で、今までスマートシティがあまり取り扱ってこなかったテーマや視点を取り入れることも大事だと考えています。「ここにバスがあったらいいな」「店があったらいいな」といった短期的な住民のニーズだけではなく、中長期の視点からこのコミュニティで暮らす、あるいは、このまち、この日本で暮らすということを捉え直し、どういう幸せを目指すのかを考えることが重要です。まちづくりの要素として快適さや利便、安心•安全ももちろん大切ですが、その先にある自己実現や、社会のあるべき姿の再認識、さらには文化や人文知をベースにしたまちづくりに取り組んでいきたいという想いがあります。スマートシティは、他の会社だと公共部門やインフラ部門に位置づけられることが多いと思いますが、K PMG コンサルティングでは新しいビジネスモデルをつくるビジネスイノベーションユニットの中にあり、従 来のコンサルティングビジネスの枠から飛び出して新たな事業開発を進めていくことができます。自由度が高い企業風土を活かし、コラボレーションを推奨する文化があるからこそできる、いまだかつてないテーマに挑戦したいと思っています。