KPMGコンサルティングでは、組織におけるリーダーシップ開発に向け、グローバル共通のフレームワークを活用しながらさまざまな取組みを行っています。

 

今回のブログでは、共同代表の田口篤パートナーに自身の経験を振り返りながら、「人と働くこと」「失敗からの学び」「KPMGコンサルティングをどんな会社にしていきたいのか」について、インタビューを行いました。是非最後までご覧ください!

 

 

Q1. 人と仕事をする上で、田口さんが一番大切にしていることは何ですか?

一番大切にしているのは、「一緒に働いてくれる人がいること自体への感謝」です。

1人でできることには限界がありますし、仕事は基本的にチームでやるものです。だからこそ、「一緒にやろう」と動いてくれる仲間がいることが、何よりもありがたいことだと常に感じています。

その上で意識しているのが、相手や状況に応じて、自分の振舞いやコミュニケーションの取り方を変えることです。チームの中で自分がどんな役割を担っているのか、またチームメンバーがどんな経験値や特性を持っているのかによって、伝え方や関わり方は変えるべきだと思っています。

日常的にコミュニケーションを重ねる中で、相手の得意なことや特性、目指しているゴール等が見えてくる。私はどちらかというと口下手なので(笑)、話すよりも「聞く」ことを大事にしています。その上で、相手が最大限の力を発揮できるよう、なるべく得意なことを任せたり、相手が動きやすいような関わり方をしたりする。だからこそ、日頃から活発にコミュニケーションを取ることが必要だと考えています。

そうして相手のことを理解した上で一緒に仕事をするからこそ、「ありがとう」という言葉も自然と出てくる。心の中で思うだけでなく、感謝を言葉にして伝えることも特に意識しています。

こうした日々の関わりの積み重ねが、信頼関係の土台になると考えています。コミュニケーションする中で、必ずしも、全ての人にすぐ賛同してもらえるとは限りませんが、それでも逃げずに、丁寧に、繰り返し伝えていく。その姿勢に加え、「小さな約束を守る」「言ったことはやる」など行動で示すことで自分への信頼を積み上げていくことが重要ですね。

 

Q2. ご自身の価値観や考え方が変わった、あるいは転機になったような経験があれば教えてください。

これが大きな転機だったという出来事はあまりなく、正直なところ、失敗の積み重ねによって価値観や考え方が変わってきた感じですね。

昔は短期的な成果を優先するあまり、人の育成やチームとしての持続性に十分に目を向けられていなかった時期もありました。しかし、組織が大きくなり自分の管理範囲が広がると、それでは立ち行かなくなる

今振り返ると、Q1で話した一緒に働いてくれる仲間への感謝や、相手に合わせた関わり方にまで意識が向けられておらず、結果的に自分が一番苦しくなっていたのだと思います。入社当初は20名程度の組織であり、できることはすべて自分でやらなければならず、メンターやロールモデルになる存在もいないような状況でした。それゆえ、失敗しながら少しずつ学んできたという感覚です。

 

行動しなければ、失敗もありませんが、そこから学ぶこともありません。私自身、今でも失敗しない日はありませんが、日々過去の失敗を思い出しては反省し、次に活かすことで少しずつ前進しています。皆さんも是非色んな事にチャレンジして、失敗から学んで成長してほしいと思います。

 

Q3. KPMGコンサルティングをどんな会社にしていきたいと考えていますか?

これは、経営の話と組織文化の話で分けて考えています。

まずは、経営面においての代表としての使命は、貢献に見合った報酬や一人ひとりに必要な成長機会を、持続的に提供できる会社であり続けることだと思っています。KPMGコンサルティングは設立から10年以上が経ち、事業環境だけでなく会社の規模や社内の状況も大きく変化してきました。そうした中で、これまでの仕組みや組織形態などを今後の経営方針や取り巻く環境に合わせてアジャストしていく必要があると思っています。

 

文化については、むしろこれまで大切に育ててきたものを今後も継承したいと考えています。KPMGコンサルティングの「助け合える」「協力し合える」「垣根が低い」文化や、KPMGブルーから連想されるような、「Trustを重視する」「冷静」「穏やか」といった文化や雰囲気は、Big4の中で見ても、かなり大きな差別化要素だと思っています。

 

 

Q4. Q3でお話頂いた組織を目指していく上で、田口さんが考える「リーダーの役割」とは、何でしょうか?

リーダーの役割は、組織にいる人たちの「物理的・心理的に安心・安全な状態」を作り、守ることだと思います。安心できるからこそ、人は助け合えるし、協力し、献身的に働くことができる。逆に、相手を信頼できず自分を守ることで精一杯な状態では、そうした行動は生まれにくい。

最近、動物の群れを見て面白い気づきがありました。動物の群れにもリーダーはいますが、経営者や管理者はいません。動物のリーダーは、外敵が来たら一番先に戦いに出て行き、群れが飢えないように食料のある場所へ導く。つまり、群れの安心・安全を守る存在です。それは、人間の組織でも本質的には同じだと思っています。

 

私は、皆さんが「ここにいて大丈夫だ」と思いながら、自分の力を最大限に発揮できる環境をつくることがリーダーの役割だと考えています。その安心感があるからこそ人は助け合えるし、保身ではなく誰かのために動くこともできる。その結果として生まれた価値や利益をきちんと報酬や一人ひとりの成長を支援する機会として提供し続ける。

いたずらに売上や利益を追うことばかりを求めたいわけではありません。数字は目的でなく、皆さんの安心・安全を守り続けるために必要な手段だと考えています。

 

Q5. 社員一人ひとりに期待すること、判断に迷ったとき思い出してほしいことは何でしょうか?

判断に迷ったら、「周りを頼る」こと。困ったら、一人で抱え込まないでほしい。特に、上位職の人には時にはメンバーに頼ってみてほしいと思います。期待され頼られると人は嬉しいですし、その期待に応えようと成長します。もちろん、メンバーが困っているときは助け、頼られる存在になってください。あとは、できるだけ「楽しく」ですね。

また、一緒に働いてくれる人がいること自体がとてもありがたいことだと意識して、周囲に感謝を伝えてほしいと思います。私は「了解しました」と「了解しました。ありがとう」とメールで返信するときがあると、メンバーから言われて初めて気づきました。「ありがとう」を付けた時は、メンバーが「今日はありがとうを頂けた!」と喜んでいたそうで、改めて感謝を伝えることは自分が思っている以上に相手に大きな影響を与えているのだと感じました。畏まる必要はありません。どんな言葉でも、どんな手段でもいいので、まず感謝を伝えることを心がけてみてください

 

周囲への影響力の観点では、ネガティブな影響への配慮も必要です。仕事において、相手の成長を考えた際、時には厳しい指摘が必要な場面があります。その際、「叱る」と「怒る」をきちんと分けることが重要。相手の改善すべき点や不足している点はしっかりと指摘すべきですが、感情的になったり、必要以上にネガティブな言葉を入れたりするべきではありません。受け取り方は人それぞれですが、厳しいことも適切に伝えられるよう、日頃からそれが出来る関係性を築いておくことも重要です。

 

 

インタビューを終えて

今回のインタビューを通して強く感じたのは、田口さんの言葉の中心にあるのは、いつも「人」だということです。売上や利益の話も、仲間が安心して働き続けられる環境を守るための「手段」として語られていた点が印象的でした。 「一緒に働いてくれる人がいること自体への感謝」を起点に、仲間が安心して働き続けられる環境を守り、そのために貢献に見合った報酬や一人ひとりの成長機会を、持続的に提供できる会社であり続ける—田口さんの「使命」の背景には、そんな一貫した想いがありました。

 

 

3本にわたってお送りしてきたLeadership Journey Blog、いかがでしょうか。

KPMGコンサルティングをリードする3名のリーダーシップについての考えに触れることで、会社や文化について理解を深めていただくことに繋がっていれば幸いです。