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「スタートアップとビジネスイノベーション」の講義を行いました

2024.02.15

KPMGコンサルティングでは、社会課題解決に果敢に立ち向かうイノベーション人材育成の一環として、「スタートアップとビジネスイノベーション」をテーマに、全27回の講座を慶応義塾大学三田キャンパスで実施しました。2022年度に続き、2回目の開講となります。

■なぜ「スタートアップとビジネスイノベーション」なのか?

日本政府は、スタートアップを「社会的課題を成長のエンジンへと転換して持続可能な経済社会を実現する、新しい資本主義の考え方を体現するもの」と位置付け、さまざまな支援を継続して行っています。しかしながら、海外では米国を中心にさまざまなスタートアップが誕生している一方で、国内においては大学発のスタートアップをはじめとした若手の起業家の増加は見られるものの、世界と比較して少ないと言われています。

このような背景から、KPMGコンサルティングと慶應義塾大学は、社会課題と最新テクノロジーの視点からイノベーションが求められる背景や実現に向けた仕組み、起業には必要な知識でありながら日本の教育カリキュラムの中では学ぶ機会の少ない最新テクノロジーの動向からアカウンティングやファイナンス、法律など、実例を交えた講義を通じて、体系的な基礎知識を身につけることができる講座を2022年4月から開設しました。

 

■講座概要:最新プロジェクトのケーススタディを交えた実践的な授業

日本政府が2022年を「スタートアップ創出元年」と位置づけ「スタートアップ育成5か年計画」を取りまとめるなど、日本発の世界的スタートアップ誕生に向けた機運が高まっています。全27回にわたり、スタートアップとビジネスイノベーションというテーマについて、さまざまな角度で掘り下げ本質を理解する内容となっています。

KPMGコンサルティングには、先進テクノロジーを活かして社会課題の解決、新しい価値や社会の創造をミッションとする、ビジネスイノベーションユニットという組織があります。当講座では、ビジネスイノベーションユニットが実際に取り組んできた最新プロジェクトを通じて、考察を交えながら実践的な授業を行ってきました。さらに、スマートシティに取り組む沖縄県で課外授業も行うなど、ビジネスの現場に根差した授業となっているのも特長です。

(参考)全27回の講義テーマ

はじめに 日本経済を支える「木」を育てたい

第1講 なぜ大学発スタートアップが重要なのか?

今の日本が求めるイノベーションの本質とは/イノベーションのタネを探す/大学発スタートアップの重要性・期待

第2講 スタートアップとイノベーション

シリコンバレーに学ぶイノベーションの仕組み/日本の大学発スタートアップとイノベーション

第3講 事業化・産業化におけるイノベーション

イノベーションの概要/ブロックチェーン・イノベーション/カーボンニュートラルとイノベーション/スマートシティとイノベーション/モビリティ・イノベーション/eスポーツとイノベーション/スポーツビジネスとイノベーション/AIとイノベーション/宇宙イノベーション/地方創生とイノベーション

第4講 スタートアップに必携のビジネス知識

ビジネスプランの作成/アカウンティング/ファイナンス/成長戦略とIPO

第5講 学生起業家からのメッセージ

現役、元起業家に聞く「起業」から学べることとは?

 

 

2022年度に実施した同講座の内容が一冊の書籍になりました!興味がある方は、ぜひご一読ください。

【本書の概要】
書籍名:慶應大生が学んでいる スタートアップの講義
著 者:KPMGコンサルティング ビジネスイノベーションユニット
発 行:株式会社日経BP 日本経済新聞出版
発行日:2023年6月21日
ページ数:368ページ
定 価 :1,980円(税込)

 

■講義レポート:未来を創る学生に向けたメッセージ

2024年1月19日(金)の最終講義には、ビジネスイノベーションユニットをリードする佐渡パートナーが登壇し、社会の変化やビジネスの潮流から、人口減少における市場創出型ビジネスの可能性や”妄想思考”まで、イノベーションの重要性について総括しました。未来を創造していく学生への想いや大学発スタートアップへの期待も込めた熱いメッセージに、学生の皆さんも真剣に耳を傾けていらっしゃいました。

 

■学生の方からいただいた質疑応答(抜粋)

Q1.取り組む意義は理解しつつも、必ずしも短期的な収益に結びつきづらいプロジェクトに対して難色を示す社員はいないのでしょうか?

→これからますます複雑さや不確実さが増していく時代において、DXやサプライチェーン変革など、従来型の企業の課題解決に向き合うビジネスだけでは不十分だと考えています。だからこそ、KPMGコンサルティングでは、顕在化していない課題や取り組むべきアジェンダを自ら設定し、業界や企業の垣根を超えてより大きなテーマでイノベーションを仕掛けていくことも重要だと考え、2021年にビジネスイノベーションユニットを立ち上げました。企業がいま抱える困りごとや課題に対してしっかりと応えていく従来型コンサルティングサービスも必要ですし、未来に向けて新しい価値を探索していく機能も当然必要でそのバランスが大事だと思っています。

コンサルタントという仕事を選んだ以上、「誰かが苦しんでいる課題に真正面に向き合いたい」という熱意がある社員が多くいます。過去の延長線上で考えるのではなく、”妄想思考”で破壊的イノベーションを起こし、価値のある取組みを続けていくことも大切です。実際に共感の輪は広がっており、社外のビジネスパートナーも着実に増えています。

 

Q2. 現在の日本の立ち位置を打破するために、コンサルタントができることはありますか?

→日本なりの成長を促進するビジネス創出のために頭を使っていくことではないでしょうか。資源国家でない日本は、今後物質的な豊かさではなく、和食、アート、文化、コミュニティの繋がりなど、異なる価値に注目し世界に発信していくことが重要であると考えています。たとえば、文化庁の京都移転のように、経済と文化を引き付けていく動きもあり、地方創生の観点からもコンサルタントとしてできることは多くあると考えます。

2年目となる今期は、課外で行われたスピンオフ講座なども通じて、講師である社員と学生の皆さんとの関わりもより深いものとなり、講義終了後も和やかに談笑する様子が見られました。

 

■参加した学生からの声

「起業は一部の意識の高い人がすることで、自分とはあまり関係ないものと考えていたが、この講義のおかげで起業が身近なものに感じられるようになった」

「実際に働いている方々が、どういった考えでプランを立案し実行しているのか、また起業にあたってどのようなことを重視していたのか。さまざまな業界とその視点から新しい事業が創られる実態を知り、視野の広げ方やビジネス戦略の必要性についてとてもわかりやすく、ためになった」

「起業をする際に必要となる視点を得られたと思う。本当に多様なキャリアの歩み方があることを知り自分の将来により希望が持てた」

など、講義内容に加え、将来のキャリア形成についても前向きな声を多数いただきました!

 

寄付講座に関するプレスリリース

KPMGコンサルティングと慶應義塾大学、スタートアップとビジネスイノベーションについて体系的に学ぶ寄附講座を昨 – KPMGジャパン

 

ビジネスイノベーションユニットのご紹介

ビジネスイノベーションユニットについては以下のページよりご確認いただけます。

KPMGコンサルティング 中途採用情報 Business Innovation ユニット (kpmg-consulting.jp)

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